これまでマーマデュークさんお得意のマウスピースはNYマイヤータイプだったが、満を持してオリジナルチャンバーデザインのマウスピースを発表した。素材はいつもの上質なハードラバーである。
音色は今までのマーマデュークより若干明るく、軽い吹奏感でジャジーでクリアな音色が得られる。他社と比べると、マイヤーよりちょっと明るくて、ジョディほどではない、といった感じだ。
吹奏感は一般的には日本人の多くにとって吹き易くなっているように思う。筆者には初期のマニアックなほどのハスキーさと重い吹奏感も捨てがたいのだが、こういう「軽さ」は近年多くの人が求めるようである。軽く吹けるからといって音色まで軽くなってしまっては何もならないのだが、巧妙なチャンバーデザインやハンドメイドの仕上げなどが相まって、いかにも活発な「ジャズアルト」と言った趣のサウンドを実現している。ビバップ〜フュージョンまで応用範囲は広いだろう。もちろんタダの「バカ鳴り」マウスピースではないので、ソフト〜ハードまで色々な音色をコントロールできる。初級者の初めてのジャズマウスピースとしても悪く無い。いい意味でクセがないので吹き易いだろうと思う。
神保町のマーマデュークさんではフェイシングなどの微調整をやってもらえるので、この辺は大メーカーではありえない細かいサービスだ。
2016/12/15
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